−本文章は、一切の敬称を省略している−
其ノ壱 : 朝から開会式まで
1. 目標点への移動 <それは夏への道>
会場に向かいつつ、n_2、狼、そして桜木町駅前で偶然にも(あらかじめ大まかな時間とルートを知らせてあったが) FENNEK と合流。
会場前で、DNA_mark2、ぐらす と合流。
まず、前日 & 後日泊となる DAM_mark2 の部屋に荷物を置き、開場前行列に並ぶ。
そして装備の最終チェック。
そして判明する驚愕の事実。
三脚の雲台 (カメラと三脚を固定する部分。雲台ごと取り外せると色々と便利) を忘れたっ!!
っていうか、愛用の Pentax「MZ-7」(一眼レフヒルムカメラ。SF 大会には持ち込んでいない) に付けっぱなしっ!!
きたっ...
きやがったっ...
これが...
これが、逆境かぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁl!!!!!!
と、叫びながら、受付時間を待つ。
時間通りに始まったことなんぞ、ほとんど記憶に残っておらぬ SF 大会。もちろん今年も順調に遅れていた。
この"毎年の遅れ"によって、その後の大混乱ぷりを予想できなくなっている自分たちがいた。
今になって思えば、妙なところはあったのだが、それは終了した後だから言える事であって、この時点の自分に、想像することは出来なかったのである。
2. 受付 <それは混乱への道>
定刻を15分ほど送れて受付開始
そして大混乱が始まった。
なんと、タイムテーブルが入っていない。
それどころか、完成していないという衝撃の事実が公表される。
あの伝説的大混乱だった AKICON (1997年広島大会。私が初参加した SF 大会でもある) でさえ、そこまで剛毅じゃなかったぞ!?
何はともあれ、事情を知ってそうな SF 大会運営側の知り合いを探し、内情を聞く。
要約 : 例年にない深刻な人手不足で、準備段階から間に合っていない。
オープニング開始 (11:00) 直前までにタイムテーブルが仕上がるかどうかは微妙、などという物騒な情報も聞こえてくる。
なんてこった。
まぁ走り始めちまえば案外どうにかなるのも SF 大会。
ってな事を考えて走り始めた「ラ・マンチャ」はすっこけて「ロスト・イン・ラ・マンチャ」になっちゃったんだよなぁ。
不吉な映画を思い出しつつも、それでもどうにかなるだろうと楽観視する事にする。
情報入手と平行して、SF 大会的な馬鹿話も盛り上がる。
ネタにされたのは、「DAICON Film」のパクりだろう!?と話題のTV ドラマ版「電車男」OP。
話のついでに、「DAICON Film」の Movie File を入手。
ついでに TV ドラマ版「電車男」との比較 JPG File も入手。
大容量で良かった Nikon「D70s」の CF カード!!!
持っていて良かった CF リーダー!!
USB ストレージデヴァイス変わりの iPod を持ち歩いていなかったので一瞬あせったが、無事に入手。
他にもいくつか話をしていると、ん〜、そろそろ私もなにか企画を動かす側に回るかねぇ。と、ここ三年ほど考えている事を強く思う。
来年は合宿大会なので、夜間のルームパーティー企画を立てることを、ちょっと真剣に考えてみよう。
その後、開会式会場となるメインホールに席を確保する。
私にとっての、現状の問題点を整理。
1. 三脚
2. タイムテーブル
1) は、最悪、腕で支えよう (1企画 90分で一日2〜3コマあるので、あまりやりたくはないが、不可能ではない)。
溶接しろと言った人もいたし、(「だれがやるんじゃ!」という私の切り返しに「出来るよ」と返した人もいた)、ガムテープで縛れといった人もいたが、どちらも無視。
2) は、予定はもちろんだが、FENNEK の DV や DAM_mark2 の IC-Recorder をどう割り振るか?を解決できないため、非常に重要な問題であると言えよう。
とりあえず、タイムテーブルが出ていないか本部や、時刊新聞とホールを往復しまくる。
ところで、見ず知らずの女性にまで「私のもっ!!」と捕まる私はいったいなんなのだろうか!?
はいそうですね、デカイ声で「タイムテーブル、ゲットしに行ってくる!!」とか叫んで「人数。1っ!2っ!3っ!4っ!5っ!6っ!!」と数えている私が悪いのですね!?その通りです。申し訳ないっ!!
「立っているヤツは親でも使え。座っているヤツは立たせて使え」ってか!?
二度目の往復でゲラ刷り版を入手。
適当に持ってきて、余った分も回りに配る。
否。奪われる。
いや、そんな、「なぜ遅れた!?」とか、「もっと枚数!!」とか、「こっちにも回して!!」とか、「追加は!?」と言われても、私はスタッフでも時刊新聞の人間でも無いので如何ともしがたい。
手持ちがなくなったところで「私はスタッフでもなんでもないあ、ただの参加者だぁぁぁぁぁぁ」と叫んで逃亡。
なお、この時点で、翌17日のタイムテーブルは出ていなかった。
本部の混乱っぷりがよく分かると言えよう。
席に戻った所で、16日分のタイムテーブルを確認。
偶然にもオープニング直後、12:00 - 14:00 までの間は特に「これは外せない」という企画は存在していない。
チャンスだ。
オープニング終了後、雲台を入手すべく一旦開場を離脱することを決定。
ついでに、14:00 - 15:30 , 16:00 - 17:30 の DV の振り分けも決定。
DAM_mark2 持ち込みの IC Recorder も数に組み込まれる。
3. 開会式 <それは萌への道>
そうこうしている間に、開会式開始時刻に。
とは言え、毎年のことだ。遅れるだろうと思っていると案の定、遅れる。
タイムテーブルに人数裂かれて、開場準備もしなきゃいけないという状況では、それも仕方あるまいか。
ま、時間が遅れるのは毎年のことなのだがな。
開会式そのものの内容は、毎年同じだ。
そう見えた。中盤に行き着くまでは。
この時登場した司会のおねいさんが、後に SF 大会内でアイドルと化すなどという事を予想することは、神ならぬ身の私に出来るはずも無い。
オープニングアニメーションに続いて、野田昌宏(通称、野田元帥。ガチャピンとムックや「できるかな」などの名番組を生み出した SF 作家 & 翻訳家にして元 TV 企画者。スペオペを熱愛する日本 SF 界の重鎮。親愛と尊敬の念をこめて「元気な爺さん」と呼びたくなる人物)、福井晴敏(富野ガンダム小説に影響を受けて小説を書いているためか、妙に説教臭い SF 小説を生み出す小説家。今年は原作映画が三本ばかし公開され、売れまくっている)、水野良(日本のライトファンタジー小説の方向を決定的にした「ロードス島戦記」シリーズの作者。のはずだが、私は一冊も読んだことが無いのでよく知らない) ら三人のゲスト・オブ・オナーの笑える挨拶。
そして実行委員長の挨拶謝罪に続く。
思えば、ステージ運営人数の少なさを感じさせられる部分も、人数不足を物語っていたのだろうが、そんな事はまだ"見えて"いなかった。
見えていたのは、恐るべき手際の悪さだ。
しかしその手際の悪い部分を、司会のおねいさんが見事につないでゆく。
このわずか数分後に、決定的な人数不足を暴露する事実が判明するなど、露ほどにも思わず、ただ大混乱と、それをフォローする司会のおねいさんの見事な手腕 (ところで彼女の本職は何なのだろう?一部では有名なコスプレイヤーだとも聞いたが、それよりも、あの話の上手さはどこからきているのだろうか?) に圧倒されるうちに、開会式は終わった。