さくや 妖怪伝
監督:原口智生
出演:安藤希/山内秀一/嶋田久作
2000年/日本/88分/☆☆
批評 役者を取り替えて、尺をのばせばあるいは...
話は単純、富士山の爆発に会わせて地下に封印されてた妖怪が出て来ちゃった、だから妖刀「村正」の使い手、妖怪討伐の任を持つ榊家の連中で妖怪皆殺しツアーやりましょう。けど「村正」は使えば使うほど人間の魂けずるんです。そーゆー話。
冒頭、藤岡弘がいきなりの登場。妖刀“村正”をもって見事な殺陣を披露するあたり、さすが居合いやってる人は違います。剣先が揺れません。刀抜いた後、構えるまでの流れが美しいです。ライダー一号をノンスタントでやっていたのはダテじゃありません。星になってもセガタサンシロウ
さて、その藤岡弘いきなり死亡。主人公、安藤希...スゴイです。マジ。
剣先、一時たりとも止まりません。腕力が足りていないようです。
そんなところは妥協するとしても、台詞棒読みはやめましょ。誰がどう聞いても読んでます。
松坂慶子は見事です。さすが名女優。きっと仕事は選ぶべきだったと思い悩んでいるでしょう。
あとすごかったのは...駿河の国に入った直後か?目の前で富士山噴火していて(このシーンそのものは浮世絵風の美しい噴火だと思う)なぜ故、晴れとる?噴煙出てるのに!?
全体的に脱力を誘うなか異彩を放つのが最後の殺陣。
すごいです。松坂慶子の土蜘蛛の演技は文句なしですごいんですが、それよりもきちんとしたミニチュア破壊シーンは圧巻!!近年まれにみる見事さ!
いやはや、久しぶりに木造家屋が丁寧に、重量感を持ってぶっ壊れてくれました。まさに見事!「ガメラ」だと、ミニチュア爆発は見事でしたが、ぶっ壊れは出てきませんでしたからなぁ...
惜しむらくは、すべては、かつて実相寺が「ウルトラマン」や「帝都物語」などでやった映像の焼き直しだったこと。特に迫力の意味では「帝都物語」の関東大震災に及ばず(あの浅草崩壊はすごかった)。いやいあや、それでもあれだけの特撮を見せてくれるのは見事!!さすが樋口真嗣っ!堪能したっ!!