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007 カジノ・ロワイヤル
監督:マーティン・キャンベル
出演:ダニエル・クレイグ/エヴァ・グリーン/マッツ・ミケルセン
2006年/米・英/144分/戸田奈津子/☆☆☆☆

批評 正当なる肉体活劇映画

 英国諜報機関、MI6 の殺しの称号、“00”となったジェームズ・ボンド。
 殺しの称号を手にした彼が、苦い失敗と苦闘の末に、はじけたスパイから非常な諜報員になってゆく様を描いた作品。

 荒唐無稽なアクション映画から、「ボーン・アイデンティティ」の影響下にあるような、肉体派スパイアクション映画に、早変わり。
 もっとも、「主人公がタキシード姿で美女を片腕に抱いて」っぷりは、いかにも「007」シリーズだ。
 もちろん、凝りに凝ったオープニングも健在だ。

 アクションシーンの組み立てのうまさといい、物語の重苦しさといい、主人公交代による、見事な「新生」007シリーズの幕開けとなったように思う。
 少なくともこの作りなら、次の作品も見に行こうと思える仕上がりであった。

 ところで、映画の目玉となるカジノシーン。
 映画のルールだとディーラーは場を提供しているだけでも儲けがないのだが、それで良いのか!?

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