花田少年史 幽霊と秘密のトンネル
監督:水田伸生
出演:須賀健太/篠原涼子/西村雅彦
2006年/日/123分/☆☆☆
批評 子供向けながら、なかなかの出来
臨死体験の末、幽霊が見えるようになってしまった花田少年の、一夏の大冒険っ!
原作は、漫画、なのか?よう知らん。
前半は、とにかく笑わせてくれる。
幽霊が見えるようになってしまったばかりに遭遇する事柄に、いちいち慌てふためき、周りは、一人で奇怪な行動を取っているようにしか見えない少年にツッコミを入れる。
定番ではあるが、笑わせてくれる出来だ。
後半に向けての伏線も、「伏線だ」と分かるように張ってあり、子供向け映画 (なんだろうと思う、多分) であることを考えると、その親切さも作りの丁寧さもなかなかのものだと思わせてくれる。
問題は、再度の臨死体験を通し、作品のテーマである、家族愛がクローズアップされる後半。
この前半と後半の切り替えが、あまり上手く行っていないように思う。
「二回目の臨死体験」というのが、その効果を担っているのは分かるのだが、いまいち、ねぇ。
それと、最期の一山がわざとらしい上に、その手前の物語を収集しきれていない。
医者はどこに行った!?じいちゃんはどこに行った!?幽霊は現実に影響を与えられないように見えるが、タコはなぜ大丈夫!?等々、最後の最後に細かいミスが続発する。
もったいないぞ。
案外丁寧に作られているだけに、非常にもったいないぞっ!!