Mr.&Mrs. スミス
監督:ダグ・リーマン
出演:ブラッド・ピット/アンジェリーナ・ジョリー/ヴィンス・ヴォーン
2005年/米/118分/松浦美奈/☆☆☆☆
批評 馬鹿万歳
倦怠期に突入した夫婦は、実は敵対する組織の (凄腕の) 殺し屋同士だった。
お互い、ある“仕事”がきっかけでそれを知ってしまったからさぁ大変。
血みどろの夫婦喧嘩、勃発!?
という内容。
ダニー・デヴィート「ローズ家の戦争」を思い浮かべてもらえると分かりやすいだろうか。
もっとも、殺し屋同士の戦いということで、家の内外を問わずに銃撃戦やカーチェイス、挙句に建物の爆破までかます強烈な喧嘩をするが、再生に向けた物語 (「ローズ家」は破滅に向かう物語) という事で、かなり違う印象を受ける映画でもある。
物語そのものは、「派手な夫婦喧嘩」に終始しすぎて、背景の組織抗争はどうなった!?それが片付かないと、本質的な解決にならないんじゃないの!?という、決定的とも言える問題がある。
これを、「雨降って、地固まる」とりあえず二人がまとまればいいんじゃん。
と、脳天気に認められる人でなければ、物凄くつまらない映画になってしまうだろう。
勢い、満点。
思想、特に無し。
映像、ひたすら派手なだけ。
さすがハリウッド馬鹿アクション映画。ツボを抑えた馬鹿っぽさと、どうしようもない緩さが、気持ちいい映画であった。