ペントハウス
監督:ブレット・ラトナー
出演:ベン・スティラー/エディ・マーフィ/ケイシー・アフレック
2011年/韓/104分/松浦美奈/☆☆☆
批評 何も考えずに通り一遍を薄くなら笑える=TVで十分
預けていた年金を取り戻すっ!
解雇された男が、収賄で逮捕された男の部屋に隠されている金を、自らの手に取り戻す話。
騙された男たちによる窃盗劇をコミカルに描いた作品なのだが、正直、通り一遍しか笑えない。
解雇された男を筆頭に、犯行に手を出すメンバーが数人出てくるが、「盗みを働く」と言い出した主人公と、金庫空けの技術を持ったオバチャン以外は、完全ににぎやかしキャラで、どうでも良い存在になっているのが最大の理由だろう。
ただのにぎやかしキャラなので、途中で「再就職決まったから足抜けする」と宣言されようが、「あいつ、予定外の行動とりやがって」といわれようが、物語になんの影響も与えられない。
「必殺の、唯一つの能力」を持っていないから、いなくなっても計画変更する必要が無いからだ。
この手の映画は、弱者が勝つに決まっている。
問題は、勝利へ、どうたどり着くか。
組まれた計画が、しかしちょっとした誤算でうまく行かず、失敗しそうになるが、登場人物の「能力」が、計画とは別の場所で別の役立ち方をして、あれよれよという間に最後に帳尻が会う。
王道ではあるが、それが欲しかった。