聖☆おにいさん
監督:高雄統子
出演:森山未來/星野源/鈴木れい子
2013年/日/90分/☆☆
批評 つまらなくはないが、だいぶん物足りない
世紀末を無事に乗り切ったブッダとイエスが地上でバカンス。
バカンス先は現代の東京は立川の安アパート!
という日常ゆるふわギャグコミックの映像化。
決してつまらない作品だとは思わないのだが、大きな欠点が二つあると思う。
一つは、宗教ネタがほとんど出てこないため、イエスとブッダでなくてもこれ成立するんじゃね?
主夫物でも、ほぼ同じ内容の映画作れそうな気がするんだが?
という疑念が付きまとうことだろう。
映画で宗教イジリは危険だという判断なのかもしれないが、だとするとこれを映像化する意味が薄いのではなかろうか。
もう一つは、作品が「一つの大きな物語」ではなく、連作短編映画のように「一つのエピソード」を多数組み合わせる方式で作られていること。
そのため (画作りという理由も少なからずあるが)、NHK でやっているような 5min〜10min のショートアニメのシリーズでやった方が、より適した形式に感じてしまう。
映画オリジナルの展開を含め、いろいろとやっているのはわかるし、そうつまらないものでもないのだが、「映画見たっ!」という満足感は、ほとんど得られぬものであった。